LabVIEWでオフラインでヘルプを使うには?

これまで古いLabVIEWで開発してきたシステムをWindows 11で利用したいという要望がありました。この要望に対応するにはWindows 11(以降)に対応したLabVIEWを使う必要があります。正確には必要ではないですが、LabVIEWが古いままでは公式の動作保証はありません (新しいのにバグがないとは言っていない) 。Windows 11に対応しているのはLabVIEW 2022以降なので、2022以降のものをインストールしました。苦労してインストールして、新しい開発環境で開発を開始します。…新しい関数を見つけました。これは何だろう?と思い、ヘルプを見ようとしたところ…

NIのサイト

…NIサイトのヘルプページに飛ばされた経験のある人はいませんか?私はLabVIEW 2022で初めてヘルプを使ったときにインターネットに飛ばされて混乱しました。オンラインヘルプには情報が随時更新されるというメリットがありますが、インターネットにつながっていないときはヘルプを参照できないのか?という心配もありますし、インターネットにつながっているとしてもオフラインより表示までの時間がかかるんじゃないかという懸念もあります。個人的には、ソフトウェアのヘルプはまずオフラインで見て、それでも分からなかったら検索、あるいは生成AIに相談という感じにしています。LabVIEWではデフォルト設定でインターネットにつないでNIサイト内のヘルプを表示しますが、オフラインでヘルプを利用するにはどうすればいいでしょうか?ここではオフラインヘルプの設定方法を記述します。

結論

いきなり結論を言うと、インターネットに接続していてもオフラインヘルプを利用するには、次の手順で設定します。

  1. スタートメニューやヘルプから「NI ヘルプ設定」を探して開く
  2. 「オンラインヘルプを使用する」のチェックを外して適用
スタートメニューのNIフォルダ(Windows 11の場合)
NIヘルプ設定

これで、インターネットに接続していてもオフラインヘルプを利用できるようになります。2022年当時の私は、どうやってオフライン設定にするかLabVIEW内のいろいろなオプションなどを必死に探していました。まさかLabVIEWのアプリの外に設定があるとは…。実際にヘルプを利用してみると、

NI Offline Help Viewer

これを見て、LabVIEW 2022で初めてヘルプを見た私は「知らない子が来た」と思いました。当時イメージしていたヘルプは

昔のヘルプ(.chm)

こういうもの (chmファイル)でした (Windowsの場合)。それが知らないアプリケーションが開かれて、このときもインターネットに飛ばされたときと同じぐらい混乱しました。このヘルプのアプリは”NI Offline Help Viewer”というらしいです。

ちなみに、オフラインヘルプを使用する状態でインターネットから切断されている場合も、このNI Offline Help Viewerが開かれるので、ヘルプを利用できなくなることはありません (ヘルプがどのくらい役に立つかは別問題)。

昔のヘルプは利用できないのか?

LabVIEW 2022以降で昔のヘルプを利用する方法はないのでしょうか?これについて私はいろいろ調べ、次の結論に至りました。

そんな方法はない。

…まあ、chmファイルを旧バージョンから持ってきて新バージョンのVIで0から自作でchmファイルにアクセスするVIを作れば対応できるかもしれませんが、それは非常に難しいと思います。私にはできないですね。新しめのバージョンにはchmファイルはほとんどありませんし、旧バージョンからchmを持ってくるということは、新しい情報は書かれていないということになります。何より、chmファイルがだいぶ古い形式でMicrosoftも使用を推奨していないので、新しいOSで使えないなんてこともありえます。なので、今後のLabVIEWでも従来のヘルプに戻ることはないと思っていいかもしれません。

それでも2022年当時は従来形式のヘルプに戻せるか確認しました。当時はヘルプを参照するVIのブロックダイアグラムが変わったのか?と思って確認してみました。

LabVIEWのヘルプ起動用VI

これがLabVIEWのヘルプを起動するためのVIです。LabVIEWをインストールしたディレクトリのどこかにいます。これだけ見るとかなりシンプルなVIです。実はこのVI…2021以前と全く同じです。なので、2021以前の同名VIをコピーして2022以降のVIに上書きしても無駄でした。”Key”の列挙体がつながっているのがヘルプを呼び出す関数ですが、この関数の中が2021以前と2022以降では全くの別物なのでしょう。これを見て、私は従来のchmの利用をあきらめ、NI Offline Help Viewerを受け入れることにしました。

NI Offline Help Viewerの注意点

NI Offline Help Viewerを利用する場合、1つ注意点があります。

言語設定について

NI Offline Help Viewerの言語設定

この画面を見て、NI Offline Help Viewerの言語設定が何語なのか分かるでしょうか。そうです。「日本語」です。画面をよく見ると、「目次」や「このセクションの内容」、「更新日」、「2分で読める」という日本語が表示されていることが分かります。上メニューも日本語です。ちゃんと日本語に設定されていることが分かります。…肝心の本文を除けば。

ただ、これは私がLabVIEW Community Editionを利用していて、Community Editionには英語版しかないためです。LabVIEWの日本語版を入れれば本文も日本語になりますし、他の言語 (スペインとか繁体字とか)でインストールすれば対応する言語の本文を表示できるようになると思います (試したことない)。少なくとも、勤め先でLabVIEW日本語版をインストールしたときはヘルプの日本語版をインストールしているような感じがしたし。

しかし…インストールした言語のヘルプしか本文に反映されないなら、上メニューの「言語」で本文に設定できる言語だけにしてくれ、あるいは本文を入れていない言語を無効にしてくれ…と思ってしまいます。英語のヘルプは必ずインストールされるように見えます。

ちなみに、私はNIアライアンスパートナーに勤めていたころの上長の指示 (または宗教的な理由) で、普段から英語版を利用しています。なので、今ではLabVIEWの関数は英語のほうがなじみがありますし、このブログでもLabVIEWに関しては英語版を前提としたスクリーンショットや説明が多いですが、英語が得意なわけではありません。英語版でもヘルプは英語と母国語を切り替えながら利用したいものです。

まとめ

今回はLabVIEW 2022以降でオフラインヘルプを利用する方法を記述しました。従来のchmのヘルプはもう戻ってこないと思ったほうがいいかもしれません。これからはNI Offline Help Viewerと付き合っていく必要があります。

…アプリ内で言語パッケージをダウンロードできるようになれば。PCにライセンスをひもづけて複数の開発者で使うなら、いろいろな言語の人が使う可能性があるので、ヘルプの言語パッケージをあとづけてダウンロードできるようにしてほしいですね。

…まあ、Nigel AIや一般的な生成AIさんに聞いたほうが早いかもしれませんが。

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